
「受発注をFAXと電話、Excelで回しているが、そろそろ限界かもしれない」
「システム化したいけれど、費用を調べたら数百万円ばかりで踏み出せない」
そんなお悩みを抱える中小企業のご担当者は少なくありません。
受発注システムの開発費用は、開発方式や機能によって数十万円から数千万円まで大きく変わります。相場を知らないまま見積もりを取ると、必要以上に高額なシステムを提案されてしまうことも珍しくありません。
そこで本記事では、Excel/VBAによる業務システム開発に約20年の実績を持つセルネッツが、受発注システム開発の費用相場と料金の内訳を整理します。そのうえで「なぜ高くなるのか」「逆に安く抑えるにはどうすればよいか」を具体的に解説します。
読み終える頃には、自社の規模ならおおよそいくらで作れるのか、予算を抑えるために何をすべきかが判断できるはずです。
なお「自社の場合はいくらになるのか」を今すぐ確かめたい方は、無料見積シミュレーターもご用意しています。
その受発注業務、数百万円をかけずにシステム化できます
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受発注システム開発の費用相場|外注料金の全体像
まずは受発注システム開発にかかる費用の全体像をつかみましょう。本章では以下の2点を解説します。
| 項目 | 概要 |
| 費用の決まり方 | 受発注システムの開発費用は何をもとに算出されるか |
| 開発方式別の相場 | 4つの方式で費用・納期・カスタマイズ性がどう違うか |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
開発費用は「人月単価 × 工数」で決まる
システム開発の外注費用は、「人月単価 × 工数(人月)」で計算されるのが基本です。人月単価とは、エンジニア1人が1か月稼働した場合の費用を指します。
システム開発費用の6〜8割は人件費が占めるとされています。つまり、どれだけの人数が、どれだけの期間にわたってかかわるかで総額がほぼ決まります。
開発会社へ外注する際の人月単価は、エンジニアの経験や契約形態によって異なります。シニアエンジニアでは、1人月80万〜120万円程度が目安として示されることも少なくありません。
この「人月」の考え方を押さえておくと、見積もりの妥当性を判断しやすくなります。
開発方式別の費用相場を比較
受発注システムの費用は、どの方式で作るかによって大きく変わります。代表的な4つの方式を比較しました。
| 開発方式 | 費用の目安 | 納期の目安 | 特徴 |
| フルスクラッチ型 | 初期500万円〜(1,000万円前後が一般的) | 数か月〜数年 | ゼロから完全オーダーメイド。自由度は最高だが高額 |
| ハーフスクラッチ型 | 数百万円〜 | 数か月 | パッケージをカスタマイズ。中間的なコスト |
| クラウド(パッケージ)型 | 初期0〜100万円前後・月額1,000〜9万円程度 | 契約後すぐ | 月額課金で安価。カスタマイズ性は低い |
| Excel+開発型 | 数万円〜100万円程度 | 数日〜1か月半 | 既存のExcel資産を活かす。小規模業務に最適 |
フルスクラッチ型は初期費用が500万円以上かかり、最終的な費用の目安は1,000万円前後が一般的とされます。
クラウド型は、主要48サービスの調査で初期費用0〜100万円前後、月額1,000〜9万円程度という結果が出ています。
一方、小規模な受発注業務であれば、4つ目の「Excel+開発型」が有力な選択肢です。Excelをうまく活用することで、開発費を数万円〜100万円程度に抑えられる可能性があります。
詳しくは、「Excel+開発(+外部DB連携)という選択肢」で解説します。
受発注システム開発の費用の内訳|料金が変動する要因
受発注システムの開発費用は、主に以下の工程に配分されます。
- 要件定義:どんな機能が必要かを整理する工程
- 設計:画面やデータの構造を決める工程
- 開発(実装):実際にプログラムを作る工程。最も大きな割合を占める
- テスト:正しく動くかを検証する工程
- 保守・運用:稼働後の修正や問い合わせ対応
受発注システムは、受注登録・発注管理・在庫連携・帳票出力・取引先管理など機能が多くなりがちです。業務ルールごとの条件分岐も多いため、見た目以上に実装工数が増えやすい傾向があります。
また、見落としがちなのがランニングコストです。クラウド型やサーバーを使う構成では、サーバー利用料・データベース利用料・保守費用などが毎月発生します。
初期費用だけでなく、維持費も含めて検討することが大切です。
料金が高くなる4つの変動要因
同じ「受発注システムの開発」でも、以下の要因によって費用が大幅に変動することがあります。
| 変動要因 | 費用への影響 |
| 機能の複雑さ | 単純な登録・検索なら安い。複雑な計算や自動連携で工数が1.5〜3倍に |
| 利用規模 | 同時アクセス人数やデータ件数が多いほど高負荷対応の設計が必要で増加 |
| 要件の曖昧さ | 要件が固まらないまま着手すると、手戻りで作り直しが発生し高騰 |
| 外部連携 | 会計・在庫・配送など他システムとの連携が増えるほど費用増 |
特に費用を大きく左右するのが「要件の曖昧さ」です。
要件が定まらないまま開発を始めると、途中の仕様変更で作った部分の修正や設計の見直しが発生します。その結果、一から作り直すのと同程度の工数がかかり、その分費用も増加してしまうのです。
受発注システム開発の費用が高くなる理由と、安く抑えられる理由
インターネット上では「受発注システムは数百万円が当たり前」という情報が多く見られます。そして、受発注システムの開発に高額な費用がかかるのには構造的な理由があります。
ここでは、私たちセルネッツの開発現場での経験をもとに、費用が膨らむ仕組みと、実は費用が安く抑えられる理由をお伝えします。
オーバースペックとデータベース前提の開発が費用を押し上げる
受発注システムの開発費用が高額になる要因の一つが、オーバースペックな提案です。相見積もりを取ると、多くの会社が望んだ以上の機能を盛り込みます。毎月の固定費(メンテナンス費)が発生するプランを提示してくることも少なくありません。
もう一つの要因が「データベースありき」の開発思想です。本格的なデータベースをゼロから構築すると、その分だけ開発コストが上がりますし、運用コストやベンダーへの依存も増えていきます。
もちろん、大規模で多人数が同時に使うシステムには、本格的なデータベースが必要です。しかし、実際の中小企業の受発注業務では、そこまでの規模を必要としないケースも少なくありません。
手段が目的化し、使わない機能に費用を払ってしまう。これが高額化の正体であると私たちは考えています。
「データベースありき」でない開発なら安くできる
私たちが受発注システムの開発費用を抑えられると考えている理由は、この裏返しです。
今ある資産、たとえばすでに社内で使っているExcelを活かせば、データベースをゼロから作る必要はありません。Excelの標準機能を最大限に活用すれば、プログラムを書く量(コーディング工数)そのものも減らせます。
そして、工数が減ればエンジニアへの外注費用も下がります。
「複数人で使えないのでは」「データ量が多いと不安」という懸念は、外部データベースとの連携で解決できます。最初から大規模システムを前提にせず、業務の規模に合った作り方を選ぶ。これが費用を削減するためのポイントです。
【関連記事】料金・開発コスト低減化
受発注システム開発の費用を安く抑える5つの方法
ここからは、受発注システム開発の費用を安く抑える5つの方法として、以下5つを紹介します。
| 方法 | 効果 |
| 機能を必要最小限に絞る | 工数削減で開発費を直接圧縮 |
| 段階的なフェーズ開発 | 予算を分散し、一度の負担を軽減 |
| Excel+開発という選択肢 | 小規模なら数十万円台から構築可能 |
| 複数社から相見積もりを取る | 適正価格の把握とオーバースペック回避 |
| 補助金を活用する | 制度により導入費用の一部が補助される |
順番に見ていきましょう。
機能を必要最小限に絞る
費用を抑えるうえで最も効果的なのが、機能を絞ることです。
まずは「必須機能」「あると便利な機能」「なくてもよい機能」を分けましょう。最初は必須機能だけでスタートするのがおすすめです。
必要最小限の状態でリリースして早期に使い始め、フィードバックを得てから追加する。この進め方なら、無駄な工数や不要な機能の開発コストを抑えられます。
段階的なフェーズ開発で予算を分散する
受発注システムで解決したい課題が多い場合、すべてを一度に片付けようとすると初期費用が跳ね上がります。そこで有効なのが、負荷の高い業務から優先順位をつけて段階的に開発する方法です。
私たちの経験では、第1フェーズを終えた時点で第2フェーズの要件が変わることは珍しくありません。実際に使ってみて初めて「本当に必要な機能」が見えてくるためです。
段階開発なら予算を分散でき、的外れな機能への投資も避けられます。
Excel+開発(+外部DB連携)という選択肢
小規模な受発注業務であれば、Excelをベースにした開発が有力な選択肢です。
Excelマクロ・VBA開発は、本格的なシステム開発に比べて安価で、開発期間も短く済みます。既存のExcelをそのまま活かせるため、新たなソフトの購入も不要です。
また、納品物はマクロを含んだExcelファイルなので、新しい業務ソフトに比べて導入時の負担を抑えやすいメリットがあります。
参考までに、以下では私たちセルネッツが請け負う受発注関連の開発費用をまとめました。
| 開発規模の例 | 参考価格(税別) | 納期の目安 |
| データ変換ツール(入力1点→出力1点) | 8万円〜 | 2日 |
| 集計レポート(入力2点→出力1点) | 12万円〜 | 8日〜 |
| 複数フォーマット変換(入力3点→出力3点) | 20万円〜 | 20日〜 |
| 入力フォーム簡易システム(入力5点→出力3点) | 30万円〜 | 30日〜 |
このように、小規模な業務なら数十万円台から構築が可能です(詳細は料金プランをご覧ください)。
ただし、Excel開発にはデメリットもあります。Mac環境での利用、スマートフォン向けアプリ、Webシステム、大人数での同時更新、100万件規模の大量データの取り扱いには向きません。
当社では、こういったデメリットも正直にお伝えし、課題解決のための最適な方法をご提案させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。
複数社から相見積もりを取る
適正価格を判断するには、複数社からの見積もり取得が欠かせません。1社だけでは金額の妥当性を比較できず、割高な契約に気づけないためです。
また、見積もりの際は金額だけでなく、「なぜその価格なのか」の説明が納得できるかを確認しましょう。
補助金を活用する
受発注システムの開発費用の一部は、国の補助金でまかなえる場合があります。2026年時点で利用できる可能性がある主な制度は、次の2つです。
| 制度名 | 主な対象 | 補助率・上限 |
| デジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金) | 事務局に登録されたITツール(受発注ソフト等) | 補助額50万円以下の部分は3/4以内(小規模事業者は4/5以内)、50万円超の部分は2/3以内。上限は会計・受発注・決済の2機能以上で350万円 |
| 中小企業省力化投資補助金(一般型) | オーダーメイドの設備・システム構築 | 補助率1/2以内(小規模企業者・小規模事業者等は2/3以内)。補助上限は従業員数に応じて750万円〜8,000万円(大幅賃上げ特例の適用時は最大1億円) |
デジタル化・AI導入補助金は、2026年(令和7年度補正予算事業)からIT導入補助金の名称が変更された制度です(中小企業庁)。登録済みのITツールを導入する際に、購入費やクラウド利用料、設定支援などが補助対象となります。
インボイス対応類型では、会計・受発注・決済のうち2機能以上をもつツールなら、補助額350万円以下までの申請が可能です。1機能のみの場合の上限は50万円です。
自社の業務に合わせてオーダーメイドで開発する場合は、中小企業省力化投資補助金(一般型)が選択肢になります。ただし、対象は設備導入を含むオーダーメイドの省力化投資が中心で、補助上限も従業員数に応じて750万円〜8,000万円と大きめに設定されています(中小機構)。
数十万円規模のExcel開発だけを想定した制度ではないため、設備投資まで含むまとまった省力化投資を計画する場合に検討するとよいでしょう。
なお、補助金は、交付決定前に契約・発注すると対象外になるなど、手続きに注意点が多くあります。最新の公募要領を必ず公式サイトで確認してください。
受発注システムを安く開発した事例|実際の費用と納期
ここでは、実際に費用を抑えて受発注の関連システムを構築した2つの事例を紹介します。
- 他社の1/2〜1/3の費用で作った売上集計ツール
- 1か月未満・25万円で作ったCSV変換ツール
他社の1/2〜1/3で構築した売上集計ツール
化学メーカーの株式会社クラレでは、世界中の拠点から集まる膨大な売上計画・実績データの集計とレポート作成に、1〜2日かかっていました。
一括見積もりサイトで15社と面談したものの、多くが望むスペック以上の提案でした。加えて毎月固定費が発生し、開発費も150万〜300万円と高額でした。そこで、私たちにご依頼いただき、「Excel集計ツールの簡易版」としてご提案。開発費は60万円(2段階のフェーズ開発で約70万円)に収まりました。
進め方は段階的なバージョンアップ方式です。電話とWeb会議で画面を共有しながら、業務理解からスタートしました。仕様変更にも柔軟に対応しています。
最終的には、当初課題としていたレポート作成が1〜2日から半日に短縮されました。商品名などの表記ゆれを統一する機能で、集計もスムーズになっています。「他社の見積もりの1/2〜1/3で実現できた」と評価いただきました。
【事例詳細】株式会社クラレ様 お客様の声
1か月未満・25万円で作ったCSV変換ツール
「生活救急車」で全国展開するジャパンベストレスキューシステム株式会社では、新しく導入した会計ソフトに、既存の経費精算ソフトのデータをCSV形式で取り込む必要が生じました。
問い合わせは9月上旬、納期は9月末という1か月未満のスケジュール。他の2社は納期を理由に辞退しましたが、私たちは同種案件の実績が豊富だったため対応でき、開発費は約25万円でした。
完成したツールは、経費精算ソフトの膨大なデータから、会計ソフトに必要な約30列をワンクリックで書き換えるものです。列の並び順は可変設定にし、仕様変更にも柔軟に対応できる設計にしました。名古屋と東京の遠隔でしたが、電話とWeb会議で仕様を詰めて完遂しています。
【事例詳細】ジャパンベストレスキューシステム株式会社様 お客様の声
受発注システム開発の費用に関するよくある質問
最後に、費用にまつわるよくある質問に回答します。
最低いくらから開発を依頼できる?
軽微なツール作成であれば、8万〜10万円程度から依頼可能です。私たちの場合、最も多い価格帯は20万〜40万円です。Excelマクロだけの簡単な開発であれば、内容次第でさらに安く済むこともあります。
Excelで受発注システムを自作できる?
関数やマクロ、VBAを使えば、Excelで簡易的な受発注システムを自作することは可能です。ただし、入力の自動化やエラーチェックといった実用的な機能を作るには、専門知識が求められます。
社内に対応できる人材がいない場合や、その担当者の退職リスクを考えると、専門会社に依頼したほうが結果的に安全で確実なケースも多くあります。
開発とクラウド(パッケージ)どちらが安い?
初期費用だけを見れば、クラウド型が安い傾向にあります。一方でクラウド型は、毎月の利用料が続き、カスタマイズ性が低いという特徴があります。
自社の業務フローが標準的ならクラウド型、独自の業務ルールがあり既存のExcel資産を活かしたいなら開発型が向いています。長期のランニングコストまで含めて比較することが大切です。
まとめ|受発注システム開発は「適正な規模」で安く作れる
受発注システムの開発費用は、フルスクラッチなら数百万円以上かかるのが一般的です。しかし、費用は「人月単価 × 工数」で決まるため、機能を絞り、業務に合った方式を選べば、小規模な業務なら数十万円台から構築できます。
費用を安く抑えるポイントは、以下のとおりです。
- 必要な機能に絞り、要件を明確にする
- 段階的なフェーズ開発で予算を分散する
- 小規模ならExcel+開発という選択肢を検討する
- 複数社から相見積もりを取り、適正価格を見極める
- 使える補助金を活用する
大切なのは、システム導入そのものを目的にせず、課題解決に必要な「適正な規模」を見極めることです。オーバースペックを避けるだけでも、費用は大きく変わります。
私たちセルネッツは、Excel/VBAを軸に、今ある資産を活かした低コストな業務改善をお手伝いしています。相見積もりも歓迎ですので、「他社で100万円以上と言われた」という方も含め、まずはお気軽にご相談ください。ご相談は60分無料です。
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セルネッツはExcel専門のシステム開発会社です。受発注まわりのデータ変換や集計レポートなら8万円〜、入力フォームを備えた簡易システムでも30万円〜が目安。既存のExcelをそのまま活かすため、新しいソフトの購入も、社内の操作教育も最小限で済みます。Excelに向かない要件は正直にお伝えしたうえで、最適な進め方をご提案します。
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