
会社のExcelファイルを、自宅や出張先、ほかの拠点からも開きたい。
メールで送り合ううちに、どれが最新版かわからなくなった。
そんなお悩みに手軽に応えられるのが、Dropboxによるデータ共有です。
データ共有の方法については、多くのお客様からご質問をいただきますが、本コラムでは、「Dropbox」活用によるデータ共有について、ご紹介したいと思います。
結論から言うと、Dropboxは数人規模のファイル共有なら無料でも十分に使えます。
ただし、Excelファイルを複数人で同時に更新する使い方には注意が必要です。
本記事では、Excel/VBA専門の開発会社であるセルネッツが、メリットと使い方、Excelを共有するときの注意点を解説します。
そのExcel、拠点ごとにバラバラになっていませんか?
- 本社と各拠点でExcelを更新していて、どれが最新かわからない
- 同じファイルを同時に開いて、入力した内容が消えたことがある
- 拠点のファイルを集めて手作業でまとめるのに、毎月時間がかかる
そのお悩み、共有を前提にしたExcel業務システムで解決できます。Excel専門のシステム開発会社『セルネッツ』なら、拠点ごとの入力ファイルの自動集約や、同時更新を防ぐしくみまでExcelマクロとVBAで構築。使い慣れたExcelのまま、共有のトラブルを減らせます。
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Dropboxとは?ファイルを自動で同期・共有できるオンラインストレージ
Dropboxとは、パソコンのフォルダとクラウド上のフォルダを自動で同期し、ほかの人と共有できるサービスです。
昨今では、オンラインストレージの中でも代名詞となるくらい有名なドロップボックスですが、他のサービスでも、「OneDrive」、「Google Drive」、さらに法人利用としては「box」などが多くのシーンで活用されているようです。
まず、オンラインストレージ「Dropbox」では、「何が行えるか?」ということですが、この無料サービス、なかなか使えますので、ビジネスシーンでも、是非ご活用をオススメしたいと思います。
Dropboxでデータ共有する4つのメリット
Dropboxでデータを共有すると、主に次の4つのメリットがあります。
- 自宅や出張先からも、会社と同じファイルを開いて更新できる
- プロジェクトや取引先ごとに、共有するフォルダを分けられる
- アカウントがない相手にも、リンクで大きなファイルを渡せる
- クラウドにデータが残るので、パソコンの故障に備えられる
「自宅」と「会社」でフォルダ共有
特定のフォルダを指定して、共有ができるので、例えば、次のような使い方があります。
(A)会社で使用するデータを自宅でも編集したい
わざわざ会社内のデータを修正するために、休日出勤というのは、セキュリティ面では、決して無視できないかと思いますが、強固なセキュリティを実現したいと思っても、数人規模のオフィスにおいて、大がかりなシステム投資はなかなかむずかしいものがあります。
その点、Dropboxでは無料版でも特定の人たちの間でデータ共有が可能ですので、例えば、自宅から会社内の「料金マスタ」を更新することも可能なわけです。Dropboxで共有するデータは、ローカルPCとクラウド上において同期されるので、自宅でも出張先(国内/海外)でも会社内のデータを閲覧、更新できるというのは、たいへん便利なサービスではないでしょうか。

Excelをクラウドで使う方法は、簡単、Excelクラウド活用でも紹介しています。
複数人でのフォルダ共有
Dropboxが既にインストール済の場合、この「共有」を活用すると、Webブラウザを介さず、ローカルなフォルダを、複数の方と共有が可能になります。このため、例えば、プロジェクト毎に、データ共有したい場合に、たいへん便利な使い方が行えます。

例えば、3つのプロジェクトが進行している場合、それぞれ異なるメンバー達と、又は、お客様ごとに、フォルダ内の特定フォルダを共有できますので、ファイルの受け渡し頻度が高いときや、大容量データを受け手に届けたい場合などは、たいへん有効な手段だと思います。
Dropboxでのリンクの共有
Dropboxデータを双方向で更新活用するためには、「アカウントの登録」が必要ですが、単純なデータの受け渡しで利用する場合であれば、アカウントの無い人や、Dropboxがインストールされていない環境でも、Webブラウザ上でフォルダ共有できるので、アップロード、ダウンロードにより、ファイルの受け渡しができます。

例えば、サイズの重いファイルを、受け手に送信したい場合、ファイルを圧縮し、メール送信が一番手軽かもしれませんがフォルダごと渡したい場合や、数十メガの容量ともなれば、ビジネスシーンにおいては、ファイル転送サービスを利用するケースもあるのではないでしょうか。
Dropboxはこのような大量データを受け手に渡したい場合に、「リンク共有」を送信するだけで、ファイルをダウンロードしていただくことが可能ですので、受け渡し手段としての選択肢として活用を検討いただくのも良いかもしれません。
パソコンの故障に備えたバックアップにもなる
活用用途においては複数の方とのファイル共有だけではありません。パソコンの中の「データをクラウド上に格納する」という事で言えば、万が一、ハードディスクのクラッシュなどでファイル消失があってもクラウド側からファイルを復元できる、という事は、リスク管理の側面からも、非常に有効な手段かもしれません。
「共有」と「リンク共有」の違い
相手にも編集してほしいなら「共有」、渡すだけなら「リンク共有」を使います。
| 比較項目 | 共有(フォルダ・ファイルの共有) | リンク共有 |
| 相手の編集 | できる | できない(閲覧・ダウンロードのみ) |
| 相手のアカウント | 必要 | 不要 |
| 向いている使い方 | 継続して一緒に更新するファイル | 大きなファイルの一回きりの受け渡し |
上記のように、[共有] では受け手も編集できますが、【リンク】では、Dropbox アカウントがなくても、読み取り専用で閲覧できる反面、編集が出来ません。有料版では共有リンクの権限設定で、アクセスできるユーザーを制限できるようですが、つまり、Dropbox のファイルやフォルダを共有するには、大きく分けると、次のいずれかの方法となります。
受け手に、
A:編集を許可する アカウント必要
B:閲覧のみ許可する アカウント不要
Bは、Webブラウザが表示され、編集は出来ないが、データをダウンロードできるので、ファイル転送サービスで受け手にファイルを渡すイメージ。
Dropboxの始め方と同期のしくみ
パソコンにDropboxをインストールすると、専用のフォルダが作られ、中のファイルが自動で同期されます。
Dropboxインストール

このように特定のローカルフォルダをデータ共有したい場合は、受け手の方も、Dropboxをインストールしておく必要がありますが、インストール後、すぐに、データ共有が開始できますので、ビジネスシーンにおいても活用いただけるのではないでしょうか。
データの自動同期
Dropboxをインストールすると、既定値では、次のように、
「C:\Users\(ユーザー名)\Dropbox」フォルダが作成されます(Windowsの場合)。
無事、インストールが終われば、晴れて、アップロード、ダウンロードすることなく、ファイルの共有ができ、共有している誰かがファイル更新すると、数秒で同期される、という、自動同期が開始しますので、煩わしいメールを介した送受信も1つのプロジェクトが終わるまでは、しばらく必要ないかもしれませんね。
異なるアカウントでインストール

Dropboxは、メールアカウント(メールアドレス)により登録・管理されます。
この為、通常は、1台のPCで1つのメールアカウントだと思いますが、アカウントを切り替える、ということも可能です。この場合は、既に作成されている「Dropbox」フォルダとは異なる場所に、Dropboxフォルダを作成する必要がありますが、上記のようなメッセージが表示されるので、任意のフォルダを指定すれば、目的に応じて使い分けることも可能です。
無料版(Dropbox Basic)でできること・制限
無料版でも共有と同期はできますが、容量と使える端末の数に上限があります。
| 項目 | Dropbox Basic(無料) |
| 容量 | 2GB |
| 使える端末 | 3台まで |
| 削除したファイルの復元・過去の版への復元 | 30日以内 |
Dropboxでは、利用できる容量に上限がありますが、パソコンのCドライブ丸ごと、と言った使い方でない、又は、大量な動画や音声や画像、DTPデータでない限り【Excelやワード書類などのみ】、十分に有効活用できるので、オススメです。
4台目の端末でログインすると、ほかの端末のどれかからログアウトするよう求められます。
自宅・会社・ノートパソコン・スマートフォンで使う場合は、有料プランを検討してください。
Excelファイルを共有するときの注意点
DropboxでExcelを共有するときに最も注意したいのは、複数人での同時更新です。
次の4点を押さえておきましょう。
- 同期には数秒のタイムラグがあり、完全な排他制御はできない
- 同時に編集すると「競合コピー」ができる
- Officeの共同編集には、法人向けプランなどの条件がある
- マクロ内のファイルの場所(パス)は、パソコンごとに変わる
同期には数秒のタイムラグがあり、完全な排他制御はできない
Excelベースでの業務システムでは、本社、事業所、各拠点において各種Excelマスタを更新するケースがありますが、注意点として、「タイムラグ」があります。ファイル更新に1〜2秒かかることがありますが、システム運用上、完全な排他制御は行えませんが、運用でカバーできる使用頻度、データ量であれば、十分、検討の余地はあるかと思います。実際に、業務システムで使用しているお客様もいるので、まずはDropboxをインストールして、テスト運用してみてから決断するのも良いかも知れません。
では、実際にExcelファイルを修正〜上書き保存した場合はどんな動作になるのでしょうか。フォルダ内のファイルは、Excelに限らずローカル側とクラウド側で、常に同期するため、追加、更新、削除などが行われると同時に、同一の状態を保持できる?のですが、実際には、1〜2秒程度のタイムラグが生じる為、排他制御は行えませんが、運用によっては、無料サービスという事もあり、十分活用いただけるのではないでしょうか。
同時に編集すると「競合コピー」ができる
2人が同じファイルを同時に変更すると、Dropboxは「競合コピー」という別ファイルを作ります。
片方の変更は元のファイルに、もう片方は競合コピーに保存されるため、あとで手作業でまとめ直す必要があります。
相手のパソコンでファイルが開いたままのときや、オフラインで編集したときにも起こります。
防ぐには、更新する人や時間帯を決める、作業中のファイルを別フォルダに移すといった運用ルールが有効です。
マクロで同じファイルを更新する場合の注意点は、Excelマクロ開発「更新競合エラー発生」原因は?で解説しています。
Officeの共同編集には、法人向けプランなどの条件がある
Dropbox上のExcelを、デスクトップ版のExcelで同時に編集する「共同編集」機能もあります。
ただし、利用できるのはDropboxの法人向けプラン(Standard以上)です。
さらに、Microsoft 365の法人向けライセンスが必要で、買い切り型のOfficeでは使えません。
参考:Dropbox ヘルプ「Dropbox での Microsoft Office の共同編集」
マクロ内のファイルの場所(パス)は、パソコンごとに変わる
Dropboxフォルダの場所は、ユーザー名やインストール先によってパソコンごとに異なります。
マクロにファイルの場所を直接書き込んでいると、別のパソコンでは動かないことがあります。
クラウド上のフォルダでパスが変わる例は、OneDriveでThisWorkbook.Pathがhttpsになる原因と、ローカルパスに変換する対策で紹介しています。
共有が終わったら、リンクと共有を解除する
プロジェクト終了後、いつまでもDropbox共有を有効にしておいては、リスクに見舞われることになりますので、目的のデータ共有が終わった場合は、速やかに、Dropbox サイトから、リンクや共有を解除する必要があります。
パソコン自体の同期をやめるときは、Dropboxの設定からこのパソコンのリンクを解除します。

有料アカウントでは、共有ファイル/フォルダーへのパスワード設定などもできるようですね。
Dropboxのデータ共有に関するよくある質問
無料版でもExcelを複数人で編集できますか?
共有フォルダに置けば、複数人で順番に編集できます。
ただし、同時に編集すると競合コピーができます。
同時編集が必要なら、法人向けプランの共同編集機能か、Excel for the webを検討してください。
OneDriveとDropboxは、どちらがExcelの共有に向いていますか?
Microsoft 365を使っている会社なら、OneDriveとExcel for the webの組み合わせが手軽です。
ブラウザ上で複数人が同時に編集できます。
手順はExcelを複数人で共同編集できるExcel for the webとは?で解説しています。
マクロ付きのExcelファイルもDropboxで共有できますか?
共有できます。
ただし、マクロの中でファイルの場所を指定している場合は、パソコンごとにパスが変わる点に注意してください。
詳しくはExcelファイルを共有するときの注意点をご覧ください。
まとめ|Dropboxは手軽な共有手段。Excelの同時更新には注意
Dropboxを使えば、自宅や拠点からも同じファイルを開け、大きなファイルの受け渡しも手軽になります。
一方で、Excelを複数人で同時に更新すると競合コピーができるため、運用ルールが欠かせません。
オンラインストレージ・クラウド活用には様々なサービスが存在しますが、本コラムでは、Dropboxの無料サービスをご紹介させていただきました。
Excelシステム開発での業務システムご利用シーンにおいて、数十人規模による単一ファイルの同時更新は、まず考えにくい運用ですし、そんなケースでは、SQLサーバーによる高額なシステム導入となりますので、早速、試してみたい方には、手軽なサービスではないでしょうか。
データベースを導入すべきかの判断は、データベースは本当に必要?DB構築 vs Excel VBAの比較が参考になります。
「共有のためにシステムを入れ替える」前に、ご相談ください
- 拠点ごとのExcelを、自動でひとつにまとめたい
- 同時に更新しても壊れないしくみを、Excelのまま作りたい
- データベース導入の見積もりが、適正かどうか判断できない
セルネッツの参考価格は、データ変換なら8万円〜、集計レポートなら12万円〜、入力フォームを備えた簡易システムでも30万円〜です(いずれも税別)。複数人での同時更新を制御するしくみ(排他制御)も、45万円〜を目安にExcelのまま構築できます。Excelに向かない要件は、正直にお伝えします。
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